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妊娠中に食べないほうが良い物&飲まないほうがいい物

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普段は何気なく食べたり飲んだりしているものでも、妊娠中は口にしないほうがいい物があります。

元気な赤ちゃんを産むために、知っておきたい「注意したい食べ物、飲み物」をまとめます。

妊娠中に食べない方がいいもの一覧

  • マグロや金目鯛、アンコウなどの魚(水銀)
  • カフェイン
  • 生肉(トキソプラズマ)
  • 生卵(サルモネラ菌)
  • レバー、うなぎ(ビタミンA)
  • ナチュラルチーズ(リステリア菌)
  • お酒(アルコール)

マグロやキンメダイ、アンコウなどの特定の魚は水銀に注意

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魚は良質なタンパク質や、DHA、EPA、カルシウムなど多くの栄養素が摂取できる食材です。ただ、妊娠中はちょっと注意が必要。

魚はすべて食べていけないというのではなく、特定の種類の魚には水銀が蓄積されている場合があります。成人なら摂取しても問題のない量でもお腹の中の赤ちゃんには影響をあたえる可能性があるのです。厚生労働省からは「魚介類に含まれる水銀の摂取に関する注意事項」(平成15年11月)が公表されています。

その資料によると、実際に水銀を含む魚と、摂取しても問題ない量は以下のとおり。

1週間に2回までの摂取が目安の魚(1回を刺身1人前80gとして)

  • キダイ
  • マカジキ
  • ユメカサゴ
  • ミナミマグロ、インドマグロ
  • ヨシキリザメ
  • イシイルカ

80g食べると摂取量の目安を超える魚

  • キンメダイ
  • ツチクジラ
  • メカジキ
  • クロマグロ、本マグロ
  • メバチマグロ
  • エッチョウバイガイ
  • マッコウクジラ
  • コビレゴンドウ
  • バンドウイルカ

特に注意する必要のない魚

  • キハダ
  • ビンナガ
  • メジマグロ
  • ツナ缶
  • サケ
  • アジ
  • サバ
  • イワシ
  • サンマ
  • タイ
  • ブリ
  • カツオ

もし上の一覧にある魚を食べてしまっても、許容量を超えないかぎりは心配はありませんが、魚を食べる時はできるだけ水銀を含まないイワシやサバといった小型の魚を選ぶようにしましょう。

他にも魚介類は加熱しないで食べると、食中毒になる危険性があります。下痢などの症状を患うと子宮が収縮し胎児に影響が出る可能性があります。

新鮮な魚介類ではなく、スーパーで購入した魚などは加熱調理をして食べましょう。

参考資料:これからママになるあなたへ(PDF)- 厚生労働省

カフェイン

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コーヒーやお茶、栄養ドリンクなどに入っているカフェインは、気持ちを落ち着かせる効果があります。

ただ、過剰に摂取すると胎児の発育や、流産や早産の確率に影響を与えるといわれています。

目安として、1日に飲んでも影響のないとされるカフェイン量は100mg。

以下に、お茶やコーヒーなどの平均的なカフェイン量を一覧にしてあるので参考にしてみてください。

飲み物名 100ml当たりのカフェイン量
エスプレッソコーヒー 300mg
玉露 120 mg
ドリップコーヒー 90mg
コーラ 10mg
抹茶 30mg
ココア 30mg
紅茶 20mg
ほうじ茶 20mg
ウーロン茶 20mg
緑茶 20mg
番茶 20mg
玄米茶 10mg
カフェインレスコーヒー 1mg
麦茶 0mg
黒豆茶 0mg
ルイボスティー 0mg
コーン茶 0mg

自販機などで売っているペットボトル飲料などのカフェイン量は下記サイトが参考になります。

http://humin.e-taiken.com/cafein2.html

美味しいカフェインレスコーヒー

我が家では下のカフェインレスコーヒーを飲んでいます。いろいろ試して、カフェインレスが美味しいと思うことは今までなかったのですが、このカフェインレスコーヒーは美味しいです!

私たち夫婦は、酸味がなくてコクのある深入りが好きなので、同じ好みなら満足できると思います。

これに辿り着いてから「カフェインレスコーヒーにも美味しいのあるんだ!」と驚きました。

生肉や有機野菜の生食

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牛や豚、鶏や羊などの生肉や有機野菜で気をつけなければいけないのは、寄生虫のトキソプラズマです。

妊娠中にトキソプラズマに初めて感染すると、流産等の危険性がある上に胎児が先天性トキソプラズマ症になる可能性があり、脳室が以上に拡大して頭蓋内の圧が高くなってしまう等の水頭症や、飛蚊症や視界不良の症状が出る脈絡網膜炎という障害などが生じる恐れがあります。

トキソプラズマは中心が67度まで加熱すると不活性化されると言われています。56度なら10分以上の加熱が必要。フライパンの加熱はもっと温度が高いので、通常の加熱料理をすれば内部は67度まで上がります。普段はレアが好きでも、妊娠中はよく火を通して食べることをオススメします。

ちなみに、ローストビーフは低温調理法でつくる料理。中心部の温度は55〜63度程度までしか上がらず、不活性化に必要な67度には達していません。火が通っているからといっても安心はできません。

生肉の他にも、生ハムやサラミ、殺菌処理していない生乳や、猫の糞便からトキソプラズマに感染することがあります。外で土いじりをした後や、猫を飼っているなら手洗いはこまめにして感染を予防しましょう。

参考文献:Control of the risk of human toxoplasmosis transmitted by meat - ScienceDirect

生卵の殻にはサルモネラ菌が付着していることがある

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卵の殻にはサルモネラ菌が付着していることがあり、殻を割る時に手についたり中身についてしまうことがあります。サルモネラ菌に感染すると、下痢や嘔吐の症状が出てしまいます。妊婦が下痢になると、子宮が収縮して胎児に影響が出ることがあるのでリスクは避けたいところです。

妊娠中は生卵を食べるのはやめて、加熱してから食べるようにしましょう。

アレルギー予防に卵は食べない方がいい?

妊娠中の食事によって産まれてくる赤ちゃんのアレルギーに関連があると考えている人もいますが、最近の研究ではアトピー性疾患の予防に妊娠中の食事は関連性が無いと発表されています。

妊娠中や授乳中に母親が特別にアレルゲンを避けた食事をとる必要はありません。

レバー、うなぎはビタミンAの過剰摂取に気をつけて

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photo credit: IMG_7685 via photopin (license)

妊娠中は貧血になりやすいので、その対策で鉄分を摂ろうとしてレバーをいつも以上に食べようとする人がいます。確かに鉄分が豊富で貧血対策にはなりますが、レバーは注意が必要な食品です。

国立健康・栄養研究所によると、以下のように記載されています。

妊婦がビタミンAを過剰摂取すると、胎児に奇形を起こす可能性が高くなると報告されており、妊婦の健康障害や胎児奇形を起こすことのない最大限の量は4,500μgRE/日と報告されています
「健康食品」の安全性・有効性情報

例えば、鶏レバーは100gあたり14,000μgのビタミンAを含んでいます。焼き鳥なら、ひと串が30g〜40gなので、1本で4,200〜5,600μgのビタミンAが含まれていることになります。

鰻にも同じくビタミンAが多く含まれています。以下がビタミンA(レチノール)を多く含む食品一覧です。

食材 ビタミンA含有量(100gあたり)
鶏レバー 14,000μg
豚レバー 13,000μg
アンコウの肝 8,300μg
鰻の肝 4,400μg
鰻の蒲焼き 1,500μg
生ほたるいか 1,500μg
牛レバー 1,100μg
銀だら 1,100μg
フォアグラ 1,000μg
穴子 890μg

注意は必要ですが、ビタミンAは風邪の予防や美肌にかかせず、胎児の臓器や器官の成長にも必要な栄養素です。緑黄色野菜には体内でビタミンAへと変換するプロビタミンAという成分が含まれています。プロビタミンAの中でも代表的なのが、βカロテン。

脂溶性のレチノールとは体内で蓄積されますが、βカロテンは水溶性で尿と一緒に排出されるので体内に蓄積されません。

βカロテンは体が必要な量だけビタミンAになるという性質があり過剰摂取の心配もないので、βカロテンの多く含まれる緑黄色野菜を多く食事に取り入れてビタミンAを補いましょう。

昆布

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昆布に含まれているヨウ素は、甲状腺ホルモンの主成分になる大切な栄養素の一つ。胎児の脳や骨の発育にも重要な役割を果たします。

ただ、ヨウ素は過剰摂取にも気をつけなければいけません。妊娠中や授乳中にヨウ素を過剰に摂ると、胎児に甲状腺機能低下の症状が出る恐れがあります。

厚生労働省によれば、妊娠中におけるヨウ素の摂取許容量は、1日あたり2,200μg。例えば、乾燥昆布なら1gあたり2,400μgのヨウ素が含まれています。

昆布以外の海藻や、甲殻類、昆布だしや和風のドレッシングなどにもヨウ素は多く含まれています。

わかめの味噌汁ならOK

ただ、ヨウ素は過剰摂取すると悪影響をもたらすものの、妊娠中に必要な栄養素でもあります。1日に必要な摂取量は240μg。わかめなら10gあたり190μg、海苔なら1枚(1g)あたり21μgの含有量なので、わかめのお味噌汁を飲めば1日に必要な量はほぼまかなえます。

妊娠中は昆布だしは控えて、かつおダシに変えたり、昆布の使われたドレッシングを食べないように気をつけましょう。

ナチュラルチーズはリステリア菌の感染リスクがある

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ナチュラルチーズからリステリア菌に感染することがあります。リステリア菌は「リステリア症」を引き起こし、発熱や筋肉痛、下痢といったインフルエンザに似た症状がみられることが多く、重症になると死亡するケースもあります。

妊娠中に感染すると胎盤を通して胎児にも感染し、最悪の場合流産や死産の可能性があります。

食べてはいけないチーズはどれ?

食べてはいけないチーズは加熱されていないチーズです。プロセスチーズは加熱されているので食べても大丈夫。

加熱されていないチーズとは、モッツァレラ、カマンベール、ゴーダ、リコッタ、ゴルゴンゾーラ、パルミジャーノレジャーノ、ブルーチーズなどが該当します。

レアチーズケーキやティラミスなど、クリームチーズやマスカルポーネを使った加熱しないで作るデザートも同様に注意が必要。

中心まで75度になるよう1分加熱すればリステリア菌は死滅するので、チーズを食べる際は必ずしっかり加熱したものを食べるようにしましょう。

妊娠中のアルコールは絶対にダメ?

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妊娠中のアルコール摂取は「胎児アルコール症候群」という障害をもった赤ちゃんが生まれる可能性があります。

ただ、毎日のように大量に飲酒するような母親から産まれた赤ちゃんに起こるケースがほとんどなので、たしなむ程度なら危険性は低いでしょう。

とはいえ、どれだけの飲酒なら大丈夫という基準はないので、控えるにこしたことはありません。

あとがき

他にも、トランス脂肪酸やブドウ果糖液糖、化学調味料など、普段から大人でも気をつけるべきものはなるべく控えた方がいいでしょう。

食べてはいけないものがたくさんあるように思うかもしれませんが、過剰に気にするのではなく、毎日ジャンクフードを食べるといった生活は避け、バランスのよい食事を取るようにするといった当たり前のことをすれば母子ともに健康に近づきます。あんまり気にするとストレスになってかえって逆効果になりかねません。

あまり神経質にならずに、上にあげた食品はなるべく避けて、栄養面のバランスを考えた食生活をこころがけましょう。