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体外受精の2回目で陽性の反応。hCGの数値による妊娠判定

前回はまだ人工授精のことについて書いていましたが、そのまま子どもを授かることはなく今を迎えています。

前回の記事の日付を見てビックリ!もう1年以上前だ。 人工授精に取り組んでたのは、つい最近のように思うけど、もうそんなにたってたんですね……。 不妊治療をはじめて2年と4ヶ月ほどたつのかな。

現在も不妊治療は続けていて、今は体外受精の2回目が終わり移植から14日目を迎えています。

人工授精は合計7回やったのかな? 1度もうまくいかず、最初のうちは毎回ドキドキしていたのになんだか感覚がマヒして最後の方はすんなり「またダメか……」と思うように。 人工授精は6回以上やっても成功率が上がることはないということで、次のステップに進むことになりました。

1回目の体外受精ではうまくいかず

私たち夫婦が通っている病院では、採卵して得られた受精卵を凍結し、タイミングをみはからって移植する「凍結・融解胚移植」が基本方針のようです。 その病院の成績として、一度凍結してから移植したほうが成功率が高いことからそちらを勧めているとのこと。

最初の採卵では4つの卵子を採取し、実際に胚盤胞までいたったのが2つ。 受精自体は精子の運動率に不安があったために顕微授精をおこない、胚盤胞はふたつとも凍結することになりました。

移植に関しては、最初は自然周期で行う予定でしたが、最初の移植前検査で子宮内膜の厚さが十分ではなく、移植が先送りになってしまったので次回はホルモン補充周期にすることに。 自然排卵を抑えて子宮内膜を厚くするためのお腹に貼るテープと、黄体ホルモンを補充する膣薬をつかって、子宮内膜が十分に厚くなるようにタイミングをみはからいました。

移植後は夫婦で判定がでるまでドキドキ。判定日は移植から7日後です。血液検査でhCGという数値が規程に達していれば陽性判定がもらえます。

移植7日目、夫婦で病院に行き採血し、検査結果が出るのを待つこと1時間。この時間、たった1時間なのに途方もなく長い……期待と不安が入り混じってなんともいえない待ち時間です。

結果は、hCGの数値「2.9」。 先生いわく、7日めでhCGが4を切るとこのまま妊娠継続することは難しいとのこと。先生の経験だと、妊娠にいたったのは最低でもhcgが5だそうです。

期待していただけに正直ガックリ……でも、少なくともhCGの数値が出たということは着床はしたことを意味するそうです。

着床しなければ数値は0〜0.5くらい。このことで、はじめこそ肩を落としたものの、お互い落ち着いてからは「いままでよりも一歩全身できたってことでよかったね」という結論になりました。

奥さんは毎日時間を気にして膣薬をいれて、お風呂上がりにはテープを貼り替えて……と大変な思いをしているわけですから、ショックは夫の私以上でしょう。それでも、数値がゼロでなかったことに救いが得られて良かったと心から思いました。

2回目の体外受精で陽性反応

2回目の体外受精は1回目の翌月。

ちなみに1回目の判定が出て、「もう今日から自然排卵を抑えるためのテープはストップして下さい」と言われ、はがしたその日の夜、妻はかなりの腹痛に襲われ苦しんでいました。

急にホルモンバランスが崩れるからなのか、薬で体をコントロールするのをやめると急激な体調の変化があるようです。

2回目の体外受精は、凍結胚ふたつのうちのグレード自体はいいものを移植しました。 医師はグレードが似通っていた場合、受精卵の分割の過程がしっかりみえたものを先に戻すそうです。初回に移植した胚の方が過程がはっきりしていたために、結果的に2回目の方がグレードがいいものになりました。

それで、結果は……陽性でした。移植7日目のhCGの数値は49。

担当の先生はサラッとしたもので、端的に「陽性ですね。今回はまだ何も見える状態じゃないので、10日後くらいに胎嚢が確認できるようになりますんで、また検査に来て下さい」とのこと。

判定日は夫婦で病院に行きましたが、質問が急には思い浮かばずに、ふたりともその場では「あぁ、よかった」とつぶやくくらい。 診察室を出た後に、「これで妊娠したってこと????どうゆうこと?」と心の中でハテナが飛び交っていました。

その後もらった資料を読み返してみると、移植7日めに陽性であっても妊娠が継続できないこともあるそうで、これで手放しに喜ぶことはできないようです。 今はあくまで仮妊婦みたいなもんですね。

hCGの数値と年齢、継続率について

体外受精をおこなった後の妊娠判定には、血液中のhCGの数値によって判断します。 2015年に寺元章吉先生 (加藤レディスクリニック)が発表した指標が参考になります。

胚盤胞移植7日目のβhCG値と生産率の関係

βhCG(mIU/ml) 1~10 10~20 20~30 30~40 40~50 50~60 60~70 70~
生産率 4.3% 20.8% 38.5% 56.3% 65.9% 79.8% 81.3% 82.9%
症例数 464 313 325 284 290 238 224 368

(参考:『S5-4 寺元 章吉 (加藤レディスクリニック) 「ARTの成果を判断する新指標」』 (http://funin50.umin.jp/02program/program.html ))

この指標を見ると、たしかに一回目の移植で出たhCGの数値「2.9」は妊娠継続の可能性がかなり低い4.3%程度しかなかったことになります。

2度めの「49」は、50にほどなく近いので70%近い生産率に近いのではないでしょうか。 今後の検査で、胎嚢が確認され、心拍が確認できるまでいけば流産の可能性は低くなるらしいのですが……無事を祈るばかりです。